マルコス!!ここは世界の片隅なのか!?
『マルコス ここは世界の片隅なのか』、現代企画室、イグナシオ・ラモネ著、湯川順夫訳、2002年。を読んで。
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| 中古で5-600円で買った記憶。 |
自分の知っているものは何でも手に入れることが出来るような気がしたものだった。今は。。。おそらく多くは手に入れられないだろうことを知っている。彼らは求めるものを手に入れられたのだろうか。
マルコスとは、黒い覆面をかぶり目だけを出しているサパティスタ民族解放戦線(以下、サパティスタ)の副司令官。その異様な姿は、ブラックブロックにも見られるスタイルだ。
そう、この本は、メキシコのチアパス州の貧しいメキシカン先住民達が、武装蜂起し、彼らの、人権、差別、迫害等々の権利保障をメキシコ政府に対して求めた運動について、サパティスタの副司令官であるマルコス氏と、フランスのジャーナリスト、イグナシオ・ラモネ氏との対談をまとめた本である。
私は、何故マルコスが司令官ではなくて、副司令官なのか、疑問でした。いや、マルコスが副司令官であるならば、ジャーナリストは司令官と対談すべきではないのか?
だが、サパティスタ的に言うならば、マルコス的に言うならば、「われわれ全てのメキシカン先住民が、司令官なのだ。」と、そのためサパティスタにおいては、総司令官は人民となっている。
同時に、スキーヤーが被るような、目出し帽については、このように語っている。
『ご存知のように、われわれはかつて自分たちの素顔を隠すという決定をしました。以前には、人々が我々を見ていなかったからです。インディオは「見えない」、存在しないものでした。逆説的ですが、人びとがわれわれを見て、われわれが見えるようになったのは、われわれが素顔を隠したからです。』
『マルコス ここは世界の片隅なのか グローバリゼーションをめぐる対話』イグナシオ・ラモネ、著、湯川順夫、訳、現代企画室、105,106頁、引用。
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| マルコス副司令官(茶色の帽子の男) |
本書は、このあたりで終わりになっているが、実は、現在の政権は、大統領、エンリケ・ペニャ・ニエト、率いるPRIが、与党となっているようだ。2012-現在(2017)。これに対し、サパティスタが、どのように声をあげているのかは、わからないが、是非とも頑張ってほしいものだと思う。。。
本書の内容としては、サパティスタ、全体と、マルコスのものの見方、考え方等が、詳しく書いてあるのが興味深い。反グローバリゼーション(決してナショナリズムに陥るものでもなく)オルターナティブの提起、抑圧されたメキシカン先住民の最後の抵抗が、少なくともこの本にはあると思いました。
そして、こうした現状は日本に住んでいると、理解しがたく、様々な成り立ちの難しさと言うものを覗き見た感じがしました。
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| EZLNのマークである★ |
最後に、サパティスタの資料を真似て
民主主義を!
自由を!
正義を!



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